「最近の若者は…」口癖になっていませんか?

いつの時代も「最近の若者はたるんでいる」というのが、

ある程度の人生経験を積んだ大人が若者に対してコメントする時の決まり文句です。

今までの若者の仕事の価値観というものは、

先輩や師匠の持っているスキルを見て盗み、

「何か仕事ありませんか!」「これも自分にやらせて下さい!」

という前向きな姿勢が普通でした。

しかし、最近では若者に対して、仕事はこういうものだと話しても、

関心を示さず、お酒でも飲みながら腹を割って話そうと言えば、

「それ仕事じゃないですよね」と断るなど、

最近の若者は本当に何を考えているか分からないというのが、

40代、50代の方の率直な思いなのかもしれません。

ゆとり世代と呼ばれる現代の若者は、生まれてすぐにバブルが弾け、

「アジアの国々に追い抜かれる」、「高齢化が世界一深刻」など言われながら育ち、

やっと社会に出ると思ったら、リーマンショックや東北大震災が起こるなど、

日本の悲観的なところばかりを見てきているため、

自分自身の中に根本的な自信を持てないまま社会へ出てしまいました。

ならば若者に対して何も期待せず、やる気が出るのを待つのか?

そういうことではありません。

生まれてから良い時代を経験していない世代だからこそ

”褒められたい”願望が強く、人材不足で社員教育が満足に出来ていない企業が多い、

今の時代だからこそ、徹底的に”構って”あげてください。

若い世代は常に高い潜在能力を持っています。

その引き出し方が世代によって違うだけです。

Facebook創業者マーク・ザッカーバーグも22歳の時に「若者のほうが賢い」と断言し、

通販大手ジャパネット高田の高田明元社長も社長を退任した理由について、

自分が正しいと確信していたことが、少しずつ揺らぎ始め、

若い人の方が先を見通していることもあることを痛感したと自らの著書の中で語っています。

箱根駅伝の常勝軍団、青山学院を率いている原監督は

部員がチャラチャラしていることをその都度注意するのではなく

20kmの距離を走るのになぜ走らなければいけないのかを説明するそうです。

また自宅に招いてプライベートを一緒に過ごすなど

徹底的に構ってあげることで、常勝軍団へと成長したのかもしれませんね。

”構って”あげることが今の若者の高い潜在能力を

引き出す要因の一つだと私は考えています。

「でもどうやったら…」

難しいですよね。飲みに行こうと誘っても断る世代なので(笑)

であればまずは松岡修造さんが言っていることをやってみてください。

「僕は本気で頑張っていると思う人には、決して『 頑張れ』とは言いません。

すでに頑張っている人の背中を無理やり押しても、

それはただの余計なお世話になってしまうとわかっているからです。

その代わり僕は『 頑張っているね』と言うようにしています。」

松岡修造さんらしいですよね(笑)

「頑張れ」と「頑張ってるね」は似て異なるもの。

私はあなたをしっかりと見てるよというのが伝わりますよね。

従業員の成果は数字を見れば、わかりますが

数ヶ月の変化はしっかりと見ていてあげないとわかりません。

必死に頑張っているのに成果が出ない。そんな若者もいます。

ただそこまでやったプロセスを褒めてあげることは出来ます。

40代・50代の方達の時代は、そこまでスキルはないけど、

熱意とやる気だけは人一倍あった時代でもありました。

しかし、ゆとり世代の若者はそれが全く逆で、

優れたスキルや思考は持っているが、

今まで日本のネガティブな部分ばかりを見て育ってきたので、

自分のスキルや思考にいまいち自信を持つことができずにいます。

青山学園の原監督に言わせれば、

「人間の能力に大きな大差はなく、あるとすれば、熱意の差」

なのだそうです。

その熱意をどう呼び起こしてあげられるかは、非常にクリエイティブな行為であり、

ただの管理職と原監督のように結果を出し続けるリーダーとの違いが

人手不足が深刻化していくこの時代だからこそ今後どんどん明確になってくることでしょう。

若者は基本的に正しい。「最近の若者は…」などと言うセリフが多くなったら、

自分がそれなりに歳をとったという証拠なのです。

何かご不明点、もしくは取り上げて欲しい題材などございましたら、こちらへご連絡ください。

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